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論文の本数2

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論文の本数が気になる方が多いのだと思います。

論文の本数が多ければ優れた研究者かというとそうではないですが、目安になっているのも確かです。


Research gateという研究者コミュニティのSNSでは、RGスコアというものが表示されます。

RGスコアが高ければ高いほど、この研究者すげぇという感じで一目置かれます。

RGスコアが高ければ良いのかというのは議論があるところですが、私の知り合いも含めて、やはりRGスコアが高い研究者は優れた研究をしているなぁと思います。


私は神戸大に赴任して12年目ですが、その間、論文に対する評価は目まぐるしく変わっています。

当初は論文の数でした。

次に英語論文の数、採用された論文のインパクトファクターは幾つか、採用された論文がWeb of Scienceに掲載されている論文かどうか、採用された論文がTop10%論文(たくさん論文が引用されているかどうか)かどうか、というように変わってきました。

他の大学でも同じかもしれません。

このように方針が変わるたびに、研究者は翻弄されてきたのではないかと思います。


このような方針の変化のもと、研究者は英語で論文を書くようになりました。

日本語で論文を書いても、業績になりませんので。

そうなると割りを食うのは日本の学会や学術誌で、私が関わっている学会も論文投稿数の減少が顕著になっています。


最先端の科学技術に関わる研究ならともかく、日本や自治体を対象にした研究であれば、日本語で論文を出したほうが有益であると思います。

自治体やコンサル、NPO、NGOなど、その情報を知りたい人が多いでしょうから。

でも、英語にしてしまうと、本当に情報を得たい人をブロックしてしまうことになるかもしれません。


日本語で書いたほうが有益だろうけど、業績にならないから英語で書く。

このような矛盾を抱えながら、研究を続けています。


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