災害廃棄物対策で思うこと

 災害廃棄物対策で自治体の担当者と話をすると、勝手仮置場(自治体ではなく住民が勝手に作った仮置場)を作らせないようにすること、便乗ごみ(災害廃棄物ではないごみ)を仮置場に持ってこさせないようにすること、が決まって出てきます。

例えば台風で床上浸水の被害が発生すると、水に浸かって泥がついた畳や家財などが災害廃棄物として発生します。これらは被災住宅から撤去されて、仮置場に搬入後、処理されます。自治体は仮置場を設置しますが、搬入可能量がオーバーすると使えなくなります。また、被災住宅から距離が遠いと、車両を使えない居住者は大変です。そのため、住民が勝手に災害廃棄物を置いていく場所(勝手仮置場)ができます。

 勝手仮置場は、自治体が管理する仮置場と違ってゲリラ的に発生し、種々様々なごみが置かれます。なので搬出や分別がとても大変で、自衛隊に撤去を依頼するケースもあります。

 勝手仮置場が作られる要因は色々ありますが、便乗ごみが多く出てくるのも一因かと思います。まだ使える家具、スプレー缶、廃タイヤなど、明らかに被災していないものが出てきます。自治体は、このような便乗ごみの発生に苦慮しています。

 便乗ごみに対して、自治体は如何に仮置場に搬入させないかという方策を考えています。しかし、私は、このようなごみが平時に出しにくいのが問題ではないかと思っています。大型ごみを処理してもらうのは有料で、受け入れ自体をしていない自治体もあります。廃タイヤも専門の業者に引き取って貰う必要がありますし、有料です。危険物であれば、さらに捨てるハードルが高くなるでしょう。「捨てるのが面倒だから災害のときのドサクサに紛れて捨てよう。」と、住民が思うのはごく自然なことです。

 自治体としては「平時のごみ排出量を減らしたい」という気持ちはあるでしょうが、住民がごみを出しにくく感じるのも良くないことだと思います。便乗ごみの発生を抑制するためにも、平時のごみ処理のあり方を検討する必要があると思います。

 私自身は以前からそのような考え方を持っていましたが、ちょうど同じ考え方をしている人がいて、嬉しくなりました。

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